2008年3月29日 (土)

天国への階段

『天国への階段』は白川 道が2001年に書いた小説です。レッド・ツェッペリンの名曲と同じタイトルですが、この作品の中でも主人公のセリフとして曲の歌詞が登場します。

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家業であった北海道の牧場を騙し取られて、父は非業の死を遂げた。最愛の女性にも裏切られた主人公「柏木圭一」は孤独と絶望だけを抱えて上京した。罪を礎に巨大な財力を築き上げた圭一は、壮絶な復讐の階段を昇り始める……

と、こんな感じの本なんですが、単行本で上下巻原稿用紙2000枚の大作です。しかし読み出すと一気に読んでしまいました。帯に重松 清が「物語のすべての登場人物が放つ魂の呻きを聴きながら読了した。本を閉じて泣きじゃくる自分を赦し、すべての人間を赦した」と書いていますが、本当に心から感動できる名作です。ぜひ一読をおススメします。

写真は鎌倉山の桜です。昭和の初期から別荘地として開発されて、「ローストビーフ鎌倉山」「檑亭」「BoNJoUR」等の有名な店がいっぱいあります。朝早かったんで、暗いですが2枚目は檑亭の山門です。

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2008年2月26日 (火)

半パン・デイズ

重松清の『半パン・デイズ』を読んでいます。そう、小学校時代の話です。半パンをはいた主人公の「ヒロシ」は東京から、父のふるさとの瀬戸内の小さな町に引っ越してくるんです。時は昭和30年代、万博とアポロとカラーテレビの時代です。

「少年」が元気だった頃を知っている人、おとなになるよりも、マンガに出てくるヒーローになりたくてたまらなかったひと達に贈るぼくたちみんなの自叙伝です。

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すごくいいです。重松清の作品は人間の奥底の闇の部分を良く知った上で、ふつうの主人公を通して、心に深く突き刺さる話として書いています。ぜひおススメします。

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2008年1月14日 (月)

1月11日に発売になった『広辞苑 第六版』を買いました。受験生を2人抱えてるんで、家族のリクエストで重い(もちろん普通版ですが)のを抱えて帰りました。今回は用紙の改良で、頁数が増えたのにも関わらず前の版と同じ重さとのことですが、さすがに付録も合わせて3,500頁近くなんでハンパでない重さです。収録語数も1万語増えて、24万語だそうです。

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試しに「鰤」を引いてみると、アジ科の海産の硬骨魚。体は長い紡錘形。背部は鉄青色、腹部は銀白色で、体側に前後に走る淡黄色の帯がある。全長約1メートル。日本付近に分布し、養殖もされる。寒鰤といい、冬に特に美味。いわゆる出世魚で、幼魚から順にワカシ・イナダ・ワラサ・ブリ(東京地方)、またはツバス・ハマチ・メジロ・ブリ(大阪地方)などと呼ばれる。・・・とあります。出世魚の名前については地方によっていろいろ呼び方があるようですが、とってもわかりやすい説明です。めいっぱい活用したいと思います!

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2007年10月26日 (金)

流星ワゴン

重松清の小説です。前に読んだんですが、また読みたくなって今回読み直しました。この本は雑誌連載中は『マジカル・ミステリー・ワゴン』って題だったように、主人公の38歳の父親が「サイテーの現実」にうんざりして、死んじゃってもいいかなーなんてつぶやいた時に、ワインカラーのオデッセイに乗って不思議なドライブに出かけるんです。

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このワゴンは最終電車が出た後の、ひと気のない駅前のロータリーにひっそりと停まっていて、主人公の永田一雄さんを乗せると、音もなく静かに動き出すんです。そして行く先は過去へのタイムスリップです。そこで出会うのは・・・・・・てな話です。父と息子の話なんですが、読み終わった後に温かくて、優しい気持ちになれると同時に身につまされる作品です。

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2007年10月21日 (日)

夜明けの街で(その2)

『夜明けの街で』を読み終わりました。浮気をして、不倫にまで発展した彼女が殺人事件の容疑者だったっていうプロットは相当惹きつけられるものがあったのですが・・・・・・最後はちょっとね~っていう感じでした。でも2時間サスペンスドラマの原作としては、ピッタリかも。「容疑者Xの献身」の方が良かったな!そういえば、ガリレオもフジで連ドラ始まりましたね。湯川を福山雅治がやるってのはちょっとイメージが違う感じですが、東野圭吾はやっぱりいいですねー!

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写真は江ノ島腰越漁港の朝焼けです。寒かった~!

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2007年10月17日 (水)

夜明けの街で

東野圭吾の最新刊『夜明けの街で』を読み始めました。不倫する奴なんて馬鹿だと思っていた・・・・・・という書き出しで始まる、殺人事件の容疑者と不倫の関係になってしまった主人公の話です。まだ最初のところなんですが、なかなか面白い展開になりそうです。少し前の作品である『容疑者Xの献身』とは対極にある男の話だと東野さんがインタビューで語っているそうです。秋の夜長にじっくりと楽しんで読みたいと思います。

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写真はタイトルと全然関係なく、先日行った浅草の老舗甘味屋の『梅園』のぞうにです。甘いものだけでなく、これもなかなか美味しかったですよ!

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2007年7月 3日 (火)

テロリストのパラソル

先日お亡くなりになった藤原伊織の代表作です。1995年に出版されて評判になった作品ですが、追悼の意味で今更ながらなんですが読みました。

1969年の東大安田講堂の全共闘の闘争の生き残りである主人公の島田圭介、そして共に闘った園藤優子・桑野誠の三人が殺人罪の容疑者として逃避行を続けて22年たって、新宿中央公園で居合せたのははたして偶然だったのか?そこからスリリングに物語は一気に展開して行くのです。圭介はくたびれた中年のアル中なんですが、「男」としてのケジメのつけかたが魅力たっぷりなんです・・・

長く記憶に残る名作です!

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2007年5月25日 (金)

永遠の仔

今さらなんですが、天童荒太の『永遠の仔』を読みました。2000年の初め頃にベストセラーになった本で、当時は敬遠してたんですが読んで見たら、なかなか素晴らしい作品でした。当時はTVドラマ化もされて(主演は中谷美紀)、2004年には文庫化もされてます。原稿用紙2400枚っていう大作で、文庫だと5冊です!

複雑な家庭の事情から、児童養護施設で育った優希、笙一郎、梁平の3人の主人公が大人になって、看護士、弁護士、警察官となって再会して、それぞれの強烈な過去のトラウマに悩まされながらもお互いを助け合って・・・・・っていう話なんです。児童虐待と老人介護の難しいテーマを扱っていて、特に心理的な虐待の描写は作者の実体験ではないかと思わせるほど真に迫っています。感動した一冊でした、まだ読んでない方にはぜひおススメします。

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2007年3月10日 (土)

千里眼 The Start

松岡圭祐の『千里眼』シリーズが新シリーズとして始まりました。その第一作が本作です。スーパーヒロインの岬美由紀が主人公です。防衛大を首席卒業をして、航空自衛隊初の女性F15パイロットとしてまさに飛ぶ鳥を落とす勢いだったのですが、大規模災害発生の時の命令違反が原因で航空自衛隊を除隊する結果となる。その後航空自衛隊時に養われた常人離れした動体視力と語学、格闘技、電子工学、情報処理等の知識を生かして臨床心理士として、「千里眼」のニックネームが定着するようになるのです。

前に作者のネットサイトで岬美由紀のイメージキャラクターに最も近い女優は?という企画で釈由美子が選ばれました。この結果には疑問があるんですが、岬美由紀の一般的なイメージとしてはそんな感じです。

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2007年2月20日 (火)

還らざる道

内田康夫の最新刊です。岐阜・長野・愛知県の三県の県境を舞台に、浅見光彦が推理の旅に出ます。同族会社の白陽インテリアで働くヒロインのもとに、亡くなった祖父から荷物が届きます。彼女は祖父の死の真相を知るために愛知県の足助を訪ねます。そこで偶然、取材帰りの浅見光彦に出会い、二人の捜査が始まるのです。「もう、帰るまいと決めていたが・・・」生前、祖父が残した言葉に重い意味が・・・というような話です。

毎度の事ながら内田康夫の本には旅情がたっぷりで、今回も足助から始まって、岐阜県内の加子母、渡会温泉、明智から長野県内の木曾福島とすっかり旅行に行った気分に浸れます。物語も、光彦の優しさの中にある自分の死さえ恐れぬ正義感に感動です!

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2007年2月 9日 (金)

クライマーズ・ハイ

「影の季節」「半落ち」「出口のない海」等で有名な横山秀夫の「クライマーズ・ハイ」を読みました。去年の6月に文春文庫の新刊で出たんで、読んだ方もいるかと思います。

1985年夏に起こった「日航ジャンボ機墜落事件」を題材にした長編ミステリー小説です。当時、著者は地元群馬の上毛新聞の記者で、事故の模様をおそらくもっとも良く知っていたジャーナリストでした。そして、17年後に「北関東新聞」の「日航全権デスク」の悠木に託して小説化したのです。文庫で500ページ弱の本ですが、ここ数年に読んだ本の中で間違いなくナンバーワンにあげていい本でした!

本書の終盤で、最も印象に残った部分をそのまま引用しますと「下りずに過ごす人生だって捨てたものではないと思う。生まれてから死ぬまで懸命に走り続ける。転んでも、傷ついても、たとえ敗北を喫しようとも、また立ち上がり走り続ける。人の幸せとは、案外そんな道々出会うものではないだろうか。クライマーズ・ハイ。一心に上を見上げ、脇目も振らずに、ただひたすら登り続ける。そんな一生を送れたらいいと思うようになった。」

心の底を振るわされた一冊でした!

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2007年2月 2日 (金)

夢の島

大沢在昌の『夢の島』を読みました。本の帯に書かれている風に言うと、「見知らぬ父」が青年を忌まわしき宝探しへと誘った。巨万の富をもたらすその謎の遺産とは?命を賭けた欲望のゲームが始まった・・・てな感じの本です。

新宿鮫シリーズで有名な大沢在昌ですが、この本はそれほどハードボイルド路線ではなく、「夢の島」をめぐって主人公が次々と周りの人々のギラギラとした欲望に巻き込まれていくさまが、うまく書かれていておススメです。

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2007年1月26日 (金)

砂漠の薔薇

新堂冬樹の『砂漠の薔薇』を読みました。闇社会を舞台にした小説や恋愛小説で有名な作家の最新作です。

99年の音羽幼女殺人事件を題材にした作品です。ごく普通のサラリーマンの夫を持つ主人公が、幼なじみに誘われてお受験ママのグループに入る。娘を名門幼稚園に入れる事で、自分も上のステージに立て、呪縛やコンプレックスから逃れられると思い込んでしまう。やがてママ仲間を受験戦争から引きずり下ろす計画を実行する。そしてさらに・・・っていう内容です。作者はこの作品を皮切りに「女の心の闇三部作」を手がけるようなんで、期待です!

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2007年1月20日 (土)

殺人の門

東野圭吾の『殺人の門』を読みました。3年ほど前に出た本です。『秘密』や『手紙』といった小説で有名ですが、この作品はTBSでドラマ化された『白夜行』に近い感じですね。

歯科開業医の息子という恵まれた環境で育った主人公がある事がきっかけで不幸になって、家族は離散していく。その原因は同級生が握っているらしいと彼は気づき、その友人に事あるごとに殺意を抱くが、最後の「殺人の門」をくぐれない・・・・・・といった話です。

読み進むうちにだんだんと暗~くなって、救いがなくなってくるんですが、非常に緻密に作り上げられていて一気に読めます。

心の闇の奥深さ、暗さを味わいたい方にはおススメします。ただし後味はあんまし良くないですけどね!

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2007年1月10日 (水)

翳りゆく夏

平成15年(第49回)の江戸川乱歩賞を受賞した『翳りゆく夏』を読みました。

誘拐事件をある扱ったミステリーで作者は赤井三尋です。「20年前の新生児誘拐事件で封印された真実が、いま明らかに。」って帯の広告風に言うとこんな感じの本です。

新聞社とマスコミの実態がよくわかり、人物もしっかりと書けてるんでおススメです!

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